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訪問看護は週何回?保険別の回数と増やしたいときの相談方法

執筆者の写真: TRUST Chiba Home Medical
TRUST Chiba Home Medical
8月21日
読了時間: 9分

更新日:9月8日

「訪問看護は週何回?」と問いかけ、介護度だけでなく介護保険・医療保険の違いを解説する、猫とカレンダーのイラスト

「要支援1なら、訪問看護は週1回まで?」

「体調が悪くなったら、毎日来てもらえる?」

このような疑問を持つ人は少なくありません。


結論からいうと、訪問看護の回数は、介護度だけでは決まりません。


利用する保険が介護保険か医療保険かによって、回数の考え方が異なります。

この記事では、訪問看護を週に何回利用できるのか、回数を増やせるのはどのような場合かを分かりやすく説明します。

※この記事は2026年7月時点の制度をもとに作成しています。


結論:介護保険と医療保険で考え方が違う


訪問看護の利用回数は、次のように考えます。

利用する保険

基本的な考え方

介護保険

「週○回まで」という一律の上限はありません。ケアプラン、主治医の指示、1か月の利用限度などをもとに決めます。

医療保険

原則として週3日までです。ただし、国が定める疾病・状態や特別訪問看護指示書の対象になった場合は、週4日以上や1日複数回の訪問が可能です。

医療保険では「訪問回数」ではなく「訪問した日数」で数えるのが基本です。


例えば、必要性が認められて同じ日に2回訪問した場合でも、訪問日数としては1日です。


「要支援1は週1回まで」という決まりはない


「要支援1は週1回」「要介護3は週3回」という決まりはありません。


訪問回数は、次のような点を考えて決めます。

  • どのような病気があるか

  • 体調が安定しているか

  • 医療処置が必要か

  • 本人や家族だけで対応できるか

  • 他の介護サービスをどのくらい利用しているか

  • 主治医がどの程度の訪問を必要と判断しているか

  • 訪問看護ステーションが対応できるか

介護度は、訪問回数を直接決めるものではありません。

主に、1か月に介護保険で利用できるサービス量の上限に関係します。


介護保険には1か月の利用限度がある


介護保険には、介護度ごとに1か月の「区分支給限度基準額」があります。

制度上は「単位」で表しますが、介護サービスを利用するためのポイントのようなものです。

介護度

1か月の利用限度

要支援1

5,032単位

要支援2

10,531単位

要介護1

16,765単位

要介護2

19,705単位

要介護3

27,048単位

要介護4

30,938単位

要介護5

36,217単位

1単位の金額は全国一律ではなく、地域やサービスの種類によって異なります。

また、この単位は訪問看護だけに使えるものではありません。

ホームヘルパー、デイサービス、福祉用具などでも、同じ利用限度を使います。

つまり、介護度ごとに用意された「介護サービス共通のお財布」と考えると分かりやすいでしょう。


訪問看護は1回で何単位使う?


訪問看護ステーションの看護師が30分以上1時間未満訪問した場合、基本単位は次のとおりです。

  • 要支援1・2:794単位

  • 要介護1~5:823単位


病院や診療所から訪問する場合や、訪問時間が異なる場合は、別の単位になります。

要介護の人が823単位の訪問看護を利用すると仮定すると、次のようになります。

利用回数

基本単位の目安

月4回

3,292単位

月8回

6,584単位

月12回

9,876単位

これは「1か月を4週」として計算した単純な例です。実際には曜日の関係で月5回、月9回などになることがあります。

また、これは基本単位だけの計算です。緊急対応、特別な管理、サービス提供体制などにより、実際の単位や利用料は変わります。


加算の種類によっては、区分支給限度基準額の計算に含まれないものもあります。

さらに、2026年6月からは、届出を行った訪問看護ステーションで「介護職員等処遇改善加算」として1.8%が加算される場合があります。


訪問回数を増やせる可能性がある5つの方法


1.ケアプランを見直す

現在の利用限度内で、訪問看護の回数を増やせないか検討します。

例えば、訪問時間や他のサービスとの組み合わせを見直す方法があります。

ただし、訪問看護を増やすために、必要なホームヘルパーやデイサービスを無理に減らすのは危険です。

本人の生活全体を見ながら、ケアマネジャーや訪問看護師と調整することが重要です。


2.介護度の区分変更を申請する

以前よりも介護の必要性が大きくなった場合は、認定期間の途中でも「区分変更申請」を行えることがあります。


例えば、次のような変化がある場合です。

  • 一人で歩けなくなった

  • 入浴やトイレに介助が必要になった

  • 薬を自分で管理できなくなった

  • 夜間も介護が必要になった

  • 認知機能や行動面に大きな変化があった

  • 家族の介護負担が増えた


ただし、申請すれば必ず介護度が上がるわけではありません。

また、急な体調悪化に対しては、区分変更の結果を待つのではなく、訪問看護師や主治医へ早めに連絡してください。


3.緊急訪問を利用する

緊急時対応の契約をしている場合は、急な体調変化に対して、予定外の訪問を受けられることがあります。


例えば、次のような場合です。

  • 急に発熱した

  • 息苦しさが強くなった

  • 痛みが急に悪化した

  • カテーテルが抜けた、詰まった

  • 医療機器に問題が起きた


緊急訪問は「希望すれば自由に追加できる訪問」ではありません。

連絡を受けた看護師が状況を確認し、電話での助言、臨時訪問、主治医への連絡、救急要請などを判断します。

すべての訪問看護ステーションが24時間対応しているわけではないため、契約内容を確認しておきましょう。

なお、意識がない、強い胸痛がある、呼吸が明らかに苦しいなど、生命に危険がある場合は、訪問看護を待たずに119番へ連絡してください。


4.特別訪問看護指示書が出る

病状の急性増悪や終末期などにより、一時的に頻回の訪問看護が必要になった場合、主治医から「特別訪問看護指示書」が交付されることがあります。

現場では「特指示」と呼ばれることもあります。


対象になる可能性があるのは、例えば次のような場合です。

  • 病状が急に悪化した

  • 終末期で症状が大きく変化している

  • 退院直後に病状が不安定で、頻回な観察や処置が必要になった

  • 一時的に多くの訪問が必要になった

退院したという理由だけで交付されるものではありません。

主治医が診療に基づき、「一時的に週4日以上の訪問看護が必要」と判断することが条件です。

要支援・要介護認定がある人でも、特別訪問看護指示書の期間中は、原則として医療保険で訪問看護を利用します。

期間は、指示があった日から最長14日間です。必要性が認められれば、毎日の訪問や1日2回・3回以上の訪問が行われることもあります。

交付は原則として月1回です。

ただし、気管カニューレを使用している人、または真皮を越える褥瘡がある人は、月2回まで交付できる場合があります。

本人や家族が希望するだけで交付されるものではなく、主治医による医学的な判断が必要です。


5.特定の疾病で医療保険を利用する

要支援・要介護認定がある人の訪問看護は、原則として介護保険が優先されます。

ただし、国が定める疾病等に該当する場合は、医療保険で訪問看護を利用します。

代表例は次のとおりです。

  • 末期の悪性腫瘍

  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)

  • 多発性硬化症

  • 重症筋無力症

  • 一定の状態にあるパーキンソン病

  • 頸髄損傷

  • 人工呼吸器を使用している状態

この場合、訪問看護は週4日以上の利用が可能です。

ただし、同じ病名でも、病気の進行度や身体の状態によって対象にならないことがあります。

特にパーキンソン病は、病名だけでなく重症度や生活機能障害の条件があります。

該当するかどうかは、主治医、訪問看護ステーション、加入している医療保険者に確認してください。


利用限度を超えても、全額自己負担なら利用できる?

介護保険の利用限度を超えてサービスを利用した場合、超えた部分は全額自己負担になります。

例えば、利用限度が16,765単位の人が、介護サービス全体で18,000単位を利用した場合、超過した1,235単位分には介護保険が適用されません。

この部分は通常の1割・2割・3割負担ではなく、10割負担となります。

ただし、全額を支払えば、希望するだけ自由に訪問看護を増やせるわけではありません。

  • 主治医の指示があるか

  • 看護上の必要性があるか

  • ケアプランに位置づけられているか

  • 訪問看護ステーションが対応できるか

  • 看護師の訪問枠に空きがあるか

といった確認が必要です。

また、介護保険の限度超過分を10割負担することと、保険外の自費訪問看護は、制度上別のものです。


自費訪問看護という方法もある

事業所によっては、介護保険や医療保険を使わない「自費訪問看護」を提供しています。

例えば、次のような支援に対応できる場合があります。

  • 保険の訪問だけでは足りない追加訪問

  • 長時間の見守りや看護

  • 通院・外出への付き添い

  • 保険の対象にならない支援

ただし、自費訪問看護を行っていない事業所もあります。

料金、最低利用時間、交通費、キャンセル料、対応できる内容は事業所ごとに異なります。

また、自費であっても、看護師が医療処置を行う場合は、原則として主治医の指示が必要です。

保険サービスと自費サービスを組み合わせる場合は、内容・時間・料金・契約を明確に分ける必要があります。


訪問回数を増やしたいときの相談手順

訪問看護の回数を増やしたいときは、次の順番で相談するとスムーズです。

  1. 何に困っているのかを具体的に伝える

  2. いつから体調や生活が変わったのかを伝える

  3. 訪問看護師へ相談する

  4. 主治医とケアマネジャーに状況を共有する

  5. ケアプランの変更で対応できるか確認する

  6. 区分変更申請が必要か検討する

  7. 特別訪問看護指示書や医療保険の対象になるか確認する

  8. 保険で足りない場合は、限度超過分の10割負担や自費訪問看護を検討する

「回数を増やしたい」とだけ伝えるよりも、「夜間に転倒が増えた」「薬を飲み忘れる」「家族だけでは処置ができない」など、具体的な困りごとを伝えることが大切です。


まとめ

訪問看護の回数は、介護度だけでは決まりません。

  • 介護保険には、一律の「週○回まで」という決まりはない

  • 介護保険では、ケアプランや利用限度をもとに回数を決める

  • 医療保険の訪問看護は、原則として週3日まで

  • 特定の疾病等や特別訪問看護指示書では、週4日以上や1日複数回の訪問が可能

  • 利用限度を超えた部分は10割負担になる

  • 保険外の自費訪問看護を利用できる場合もある

「介護度が低いから増やせない」と、介護度だけで判断するのは適切ではありません。

大切なのは、現在の病状や生活に、どの程度の看護が必要なのかを具体的に確認することです。

訪問回数が足りないと感じたら、まずは訪問看護師やケアマネジャーへ相談してください。

 
 
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